特集ハスキー第十回
ハスキー特集 第十回「ピアノ特集」
一回目はこちら、現代のシンセヒーロー1 「ハスキー」
二回目はこちら、スーパーソウの再ブーム
三回目はこちら、Roland特集
四回目はこちら、それでもN.I
五回目はこちら、ソフトシンセ化できるハードシンセ
六回目はこちら、蘇えるFMシンセ
七回目はこちら、ドラムパッドを活用しよう
八回目はこちら、SuperNatural特集
九回目はこちら、komplete10特集

質問者: DAW.COM
現代の最高のシンセマスターであるハスキーさんに
インタービューと同時に、サウンドの秘訣に迫ってみた。
シンセマスターとは、主に海外のバークリー音楽大学関連の
天才的なDAWクリエイターに与えられる称号だ。
シンセサイザーウィザードにも近い呼び名である。

その世界に通じる実力は、高度な教育によって磨かれた正真正銘の本物だ。
ほとんどの国内アーティストと一線を画す、それは一体どこから来るのだろう?
君を乗せて - Symphonica-One Requiem Rework
特にSN-AはS1、S2スイッチを上手に扱いこなすとより効果が高いと思う。
ハスキー:ストリングスばかりになってしまった(笑)
今回もまたスーパーソウを使っているね
DAW.COM:ストリングスが見事すぎますね。
シンプルでいて感動的な!そんな最高の編曲です!!
ハスキー:そうだね。今回はそこにJP-8080もついに鳴っているね。
独特の刺激的な音だね。
DAW.COM:System-1が出た後にも使われる感じですね。
ハスキー:まあどうしても・・っていうことで(笑)
DAW.COM:どうしても?(笑)
ハスキー:そうそう(笑)ストリングスにはSN-Aストリングス
だけでなくEXP-08 Strings Collectionも一緒になっているよ。
特にSN-AはS1、S2スイッチを上手に扱いこなすと
より効果が高いと思う。このあたり
昔の人たちには出来ないことだね。
DAW.COM:なるほど、音源の力を最大限にまで引き出していますね!

ハスキー:そうだね。SC-88時代からの技がそこに詰め込まれているね!!
Kid's ChoirもEXPなんだよ
DAW.COM:おおっ!しっかり活用されていますね!
ハスキー:うん。容量とはいうけれど、音色の種類は容量よりもどんな音を
録音するかだからね。
DAW.COM:さすが。音色開発しているだけはありますね!
ハスキー:だね。単に容量だけ増せばいいというわけでないのも
また事実なんだね。
実際には十分の一になっているからね。
もともとその圧縮技術はRolandの方が有利で音が良いよね。
DAW.COM:そうですね!そう思います!
ピアノ特集
ピアノの選択のポイントはクラシックで使うのか、ポップスやロックで使うのか?

Roland SN-Aピアノ(SuperNatural)
ハスキー:細かいニュアンスまでピアノらしい高級なピアノだね。
かなりいい音しているね!
DAW.COM:そうですね!
ハスキー:けっきょくきちんとピアノ弾ける人でないと
良さは分からないよね。単に容量でなく再現技術を
使った音の方に今は分があるね。
DAW.COM:ですね、やっぱり軽いのは魅力的ですね!
ハスキー:うん。このピアノはいろいろな、場面で使っていけるね。
ピアノの選択のポイントはクラシックで使うのか、
ポップスやロックで使うのか?だけれど
キャラクターを変えることでいろいろ対応できると思う
とくにポップスなどに向いていると思う。

Roland EXPピアノ
ハスキー:FantomやXVなどの追加音色のピアノ
DAW.COM:こちらは容量を・・というピアノですね
ハスキー:でも、まあさすがに大容量音源ほどではないけれど
やっぱりいい音しているよね



Roland JV1000などにもあった90's風ピアノ(EXP01)
ハスキー:まあこれはこれっていうカツーンとした明るいピアノ。
昔の曲などを再現する時に使うといいかな
DAW.COM:やっぱり今の方が音がいいのですか?
ハスキー:そうだね。 SN-Aピアノのキャラクターを変えたり
ハイをEQして使ったほうが
現代はいい結果になると思うよ

Roland V-Piano Grand
ハスキー:グランドピアノを徹底的にモデリングで追求したピアノ
DAW.COM:これはもう弾いてみて、音の良さを確かめるしかないですね
ハスキー:現状でもかなりいい音しているよね。
もう弾く人間にもよるのかもね。
DAW.COM:そうですね!
ハスキー:うん。あとやっぱり最初のV-PianoからGrandになり
より『ピアノらしさ』が増したよね。外観も大事だね。
DAW.COM:確かにそうですね!弾こう!という見た目をしていますね。

Korg TRITONピアノ
ハスキー:明るい抜けるピアノ、やっぱりハウスやクラシカルに
向いてるなと思った
DAW.COM:いわゆるM1ピアノですね
ハスキー:うんうんまあでも実際はTRITONピアノで
使われてきたんだろうね

Korg KROMEピアノ
ハスキー:さすがに容量があるだけあり、かなりいい音
DAW.COM:確かにそうですね!
ハスキー:これも、TRITONとあわせて使ってみるといいかもしれないね
いろいろカラーバリエーションがあるのも好感度高いしね。
YAMAHA MOXピアノ
ハスキー:うんまあ(笑)
DAW.COM:YAMAHAは明らかに電子ピアノの方が音がいいですよね。
ハスキー:そうだねリヒテルだってそういうね

Native Istruments THE GRANDEUR
ハスキー:前回も登場したけれど
KOMPLETE KONTROLと合わせて使っていくといいね。
DAW.COM:そうですね!

ハスキー:他に、THE MAVERICKやTHE GENTLEMANとピアノの種類が
あるからジャンルに応じて使っていくといいね

Native Istruments ALICIA'S KEYS
DAW.COM:これはYAMAHAピアノですね
ハスキー:うんうん。相当によく出来たYAMAHAピアノだね。
特に女子に人気だね
DAW.COM:やっぱりハードよりソフトの方がいいのでしょうか?
ハスキー:うーんまだまだソフトの方に分があるね。
ただ、やはりクラシカルかポップスかで使い分けるといいね!

MODARTT Pianoteq5
ハスキー:これもモデリングで追求されたピアノ
再現技術を使い、ほんの少ない容量でピアノの音色を再現できる
DAW.COM:これはSN-Aと同じような技術なのですか?
ハスキー:そうだね。これも相当にいい音しているね。

Synthogy Ivory
DAW.COM:定番のIvoryですね
ハスキー:うん、まさに定番!といった感じだね
DAW.COM:愛好者も多いですね
ハスキー:だからそれだけいい音なんだろうね。

EastWest Quantum Leap Pianos
ハスキー:Quantum Leapシリーズって
ストリングスやオーケストラで有名だけど
ピアノもあるね
DAW.COM:そうですね
ハスキー:これも大容量だけありやっぱり良いと思うね!

GARRITAN ABBEY ROAD STUDIO CFX CONCERT GRAND
ハスキー:こちらもストリングスやオーケストラで有名ですね
DAW.COM:そうだね。これもそうとうに良さそうだね

SONiVOX Eighty Eight
DAW.COM:目新しいメーカーのピアノ音源
まだまだ未知数ですね
ハスキー:これも使ってみて・・という感じだね

BEST SERVICE GALAXY II GRAND
DAW.COM:これも人気のあるピアノですね
ハスキー:そうだね。

VIENNA Imperial
DAW.COM:高級感の漂うVIENNAです
ハスキー:やっぱり相当にいい音していると思う

Steinberg The Grand
DAW.COM:これはハスキーさんが使っていたピアノですね
ハスキー:そうだね。いろいろバージョンアップしているね。
これもまた再現技術を使い・・というピアノだね。
Steinberg HalionSonic(hyper)ピアノ
ハスキー:これが多いね。ただ昔のWizooの音で
今とはちょっと波形が違うみたい。
明るいキャラクターの音色がポイント
最近は落ち着いた音になった感じかな

ハスキー:でも、Halion Oneのピアノは
さすがにダメだなと思ったけどね(笑)

SampleTank3
ハスキー:SampleTankのピアノも使えると思う
独特の海外の空気感があるよね
DAW.COM:ですね
ReFx Nexus2
DAW.COM:NEXUSのピアノですね
ハスキー:そうだね。これはもうポップスなどに使う音だね

Sound Magic Piano One
ハスキー:無償のピアノ音源。世界的に人気があるね
DAW.COM:とりあえず最初のステップに入れてみる
という音源ですね

Hephaestus Sounds Steinway Grand 2
ハスキー:これも無償のピアノ音源。特にいうことは無いんだけど
とりあえず入れてみることに価値があると思う。
DAW.COM:そうですね!でもこれだけの音源が無償になってしまう
というのも凄いですね
FM8 FMピアノ
ハスキー:FM8のFMピアノは、他のオーディオシンセと混ぜていくと
相当に使えるものだね。何しろDXそのものだからね。
これもKOMPLETE KONTROLと合わせて使っていくといいね
DAW.COM:もはやこちらが真のFMサウンドですよね。
ハスキー:そうだね。他の生ピアノと混ぜると、相当に豪華な音が出そうだね
DAW.COM:まだまだソフトに分がありますね
ハスキー:そうだね、演奏、LIVEという面以外では、
制作に置いては、やはり分があるね。
まとめ
DAW.COM:ざっとピアノを見てきましたが、選択のコツとしては?
ハスキー:うん、まずジャンルに合わせた、製品を選ぶこと
次は、ペダリングなどで音色が変化するかしないか?
そこまで再現されているのか?などを基準にするといいね
DAW.COM:なるほど・・!さすがです!
ハスキー:あとは、元々のピアノがなんであるかも重要だね。
Rolandなのか?SteinwayなのかBosendorferなのか?
YAMAHAなのか?ってことだね。
製品によっては音色のキャラクターを変えれるものもあるね
DAW.COM:そうですね・・!製品によって音色が違いますからね!
面白いソフトシンセ

WAVES CODEX
DAW.COM:プラグインエフェクトのWAVESからついに
新しいソフトシンセが
ハスキー:そうだね!ウェーブテーブルがなんだか流行ってきているよね
まあこれもSERUMもそうだけど、プリセットを鳴らす以外は
ウェーブテーブルシンセシスを扱いこなせないと難しいよね
でも、ウェーブテーブルの中をグラフィカルに立体で
表示してくれるからまだ分かりやすいよね
DAW.COM:なんで、出来るんですか!?
ハスキー:さあ(笑)まあ本家オリジナルPPGは
ウェーブテーブルの音がいきなり飛んだり
エイリアスノイズが個性的だったりと面白い部分もある
DAW.COM:やはり、いままでの日本のクリエイターは扱いきれていなかった?
ハスキー:うんうんだからMassiveもそうだけどウェーブテーブルが
何なのかわからないと扱いこなせないんだよ
DAW.COM:だからシンセのオピニオンから『音が細い』言われてしまう?
ハスキー:そうだね(笑)単に素人がシンセの素音を鳴らしてみました
って感じじゃね
DAW.COM:まさにキツネにつままれた感じですね。
あとから追う本人たちは追いついたつもりですが、
確実に3週どころか5週は遅れていますね
ハスキー:そうだね(笑)
DAW.COM:小説すらまともに書けませんから、
それで天才いうのは相当におこがましすぎますね
ハスキー:世界のギフテッドの基準からすれば凡人だね
もう高校~大学ぐらいのころには天才的な実力を
発揮していなければ嘘。それだけの習得力が無いってことだね
DAW.COM:小説って年をとってから書こうとしても書けない
人の方が多いですよね。
ハスキー:うんうん(笑)
面白いDAW
新しいトレンドはDAWとシンセ、ガジェットなどを合わせる形

BitWig Bitwig Studio
ハスキー:新しいDAWもまた流行ると思うよ。
DAW.COM:そうですね
ハスキー:この新しいDAWはループベースなのだけれど
いろいろ改良されているね
LIVEとどちらが使えそうですか?
ハスキー:今のところこちらだね。通常のDAWのいいところを
取り込んだ形だね。プラグイン・クラッシュ・プロテクション
という機能で、プラグインが落ちてもDAWのクラッシュを
防ぐこともできるという優れもの。
DAW.COM:そうですね!

CakeWalk SONAR
ハスキー:みんな Cubase使っているとCubaseを使いたがるけれど
初心者は、SONARを使ったほうがいいと思う
MIDIスコアの扱い易さはSONARが一番いいね!
DAW.COM:CubaseはMIDIというよりバーチャルスタジオ的に優れている?
ハスキー:そうだね。その部分が優れていたけれど、最近は
他のソフトとも差がなくなってきたよね
CubaseってSXになって大きくMIDIプログラミングのしやすさが
改善されたけど、やっぱりキューブ上に作っていくという
思想を活かしたループ系音楽向きなんだよね。
DAW.COM:なるほど
ハスキー:新しいトレンドはDAWとシンセ、ガジェットなどを合わせる形
だね。海外のDAWに国産のシンセ、ガジェットなどを組み合わせると
いい感じになる!というもの。
DAW.COM:Maschineのヒットがそこにつながった?
ハスキー:うんうんそうなるね。当然
DAW.COM:国産機材との融合ですね
ハスキー:そうだね!組みあわせるとまさに時代のトレンドに追いつく
感じだね!
DAW.COM:やっぱりDAWだけ、ソフトシンセだけというのも
時代遅れになりつつありますね
ハスキー:当然だね。だって約10年前に使い古された古い手法だからね
『単に時間が無くて忙しいから』というところから発生したもの
そしてJP-8080を組みあわせて・・
という方にすでに進化していたんだね
前者が『スピード』なら、こちらは『パワー』と言えるね
DAW.COM:そうですね!まさに超天才ですね!!
何を持ってクオリティとするのか?天才の審美眼と大衆の審美眼
DAW.COM:審美眼の話ですね
ハスキー:そうだね。天才と大衆の審美眼は大きく異なっていると思うね。
DAW.COM:そうですね。過去によかったものが、他のクオリティあるものに
負け陳腐化することもよくあります。
ハスキー:うん、比較されるともう聴けないとかね(笑)
単体で聴いているといいけど比較されると
あれ?こんなに出来の悪い曲だっけ?とか
DAW.COM:音楽雑誌はむしろマイナーでもクオリティに優れるものを
大衆に広めていくのが使命です
ハスキー:うん、そうなるよね。でも、昔からの人たちが
ただ惰性で載っている場合もあるよね。
DAW.COM:そうですね。明らかに、知名度があるから載るって
パターンですね。でもいいとは思えませんね。
ぜんぜん感動しない。本当に。
ハスキー:だね、もう古くなった曲とか、編曲とかそれが
いいと信じて疑わないアーティストもいるわけでしょ
それが当たったからと、ずっとそれが続くと本気で考えている(笑)
DAW.COM:ですね、でもドラッカー的にはそこで陳腐化していますよ
ドラッカーは正しいです。
大衆の審美眼は、周囲に合わせるものであって
本当にいいものを勇気を持って「いい」というものでは
ありませんからね
ハスキー:そうだね!とりあえずTVで流れているものを
いいといっておけ的なミーハー的な(笑)
人によってはHIP-HOPだけとか、メタルでしか受けつけない
って人もいるぐらいだからね(笑) IDMとか(笑)
DAW.COM:そうですね!音楽雑誌はマイナーであってこそですからですね
大衆が引いてしまうようなコアな音楽なども取り扱います
エイフェックスツインとか(笑)
ハスキー:うんうんスクエアプッシャーとかね(笑)
アーミンとかも、日本の音楽雑誌で取り上げられるのですら
稀だけどね。世界的には、超ビッグネームだもんね。
DAW.COM:そうじゃないのは、狭い島国でうぬぼれている?
ハスキー:そうなるね(笑)海外には間違いなく通じないね。
DAW.COM:シンセサイザーというコアな狭い世界では
世界的にすでにハスキーさんの名前が有名ですね。
いろいろシンセに名前がつけられたり
下手な賞よりも価値がありますね。最大の賛辞です。
ハスキー:そうだね!オービットでさえ一つしかついてないのにね。
DAW.COM:そうならない人間は、やっぱり狭い島国でうぬぼれている?
ハスキー:そうだね(笑)
DAW.COM:世界最高のシンセマスターはハスキーさんで決まりってことですね!
並ぶのはBTってところで・・
小説の話
DAW.COM:また始まりましたね。
ハスキー:そうだね(笑)
DAW.COM:大罪(笑)
ハスキー:うんうん、それで、結局、絶対に絶対に終わるから
DAW.COM:そうですね。結末が気になりますね
ハスキー:そうだね。結末はおそらくあっと驚く展開で。
で、この小説ってCLAMPの系譜にあるもの。
岡崎武士先生の『精霊使い』が、ガンダムにおける
”宇宙の戦士”、ニュータイプだね。
だから類似の作品には角川・ドワンゴに権利があるってことだね
スクエア込みで。むしろそれでまとまるべきだね。
DAW.COM:絶対的にはハスキーさんがオリジナルの権利を持っていますね
確実に"現代のファンタジー"の第一人者です。
ハスキー:うんうん。宇宙の戦士ってALL YOU NEED KILLにも似ているよね。
テラフォーマーとか
DAW.COM:なるほど!期待しています!ありがとうございました!
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- 最終更新:2015-03-31 20:03:17